どっぷりどっぷりカメラの話です。
前回の続きなので、ここから読む人は前回を見てからの方が、
良いです。
で、デジタルフィルムになったからLeica M9が良いのです。
そして、デジタルフィルムを現像するソフトが、
Adobe Lightroom3になったから良いのです。
Leica M9はコダック製のCCDというセンサーを使っています。
今でこそキヤノンとソニーのCMOSは高感度になりましたが、
もともとのダイナミックレンジはCCDの方が広いのです。
高感度というよりも、低照度に強いということです。
そして、そのダイナミックレンジが広く、低照度に強いCCDだと、
現像時のコントロールがしやすいということになります。
Lightroom3とのマッチングは最高です。
もしもこのソフトがなければ、Leica M9で仕事はしなかったでしょう。
CMOSの話は今度にします。
CCDはカメラ側で感度の設定を上げると、
センサーに電流をたくさん流す、
電圧ブーストをかけることになります。
これは、ノイズの原因になります。
感度を1/3段上げただけでもノイズは発生し始めますし、
電気も食います。
なので僕は感度はいっさい上げずに160のまま撮影します。
それだと、カメラのモニター上ではアンダーになる場合が
多々あります。
しかし、それはLightroom3で現像の時に上げるのです。
アナログフィルムの時は増感すると劣化が目立ちましたが、
デジタルフィルムの場合はセンサーの大きさが膨張したり
変わる訳ではないので、劣化が最小限になります。
高性能の演算が出来るPCだと、
カメラの中のコンピューターと違って、
ほぼ思った通りの画像になります。
すなわち、撮影する時に露出をさほど気にしなくて済むのです。
となると、例えば
このくらいの画角で、このくらいのピント深度で、
このくらいの動きを撮りたいとすると、
そのまま、レンズは何ミリで絞りはいくつで
シャッタースピードはいくつで と感度に
囚われずに設定してレリーズ出来るのです。
だから、Leica M9が良いのです。
かなり、写真技術を頭の中で想像出来ないと
使いにくいカメラでもあるのは事実です。
ファインダーはレンズからずれた所に素通しのガラスが
あるだけで、ほぼ情報らしいものも無いのですから。
そしてピントの深度も確認出来ませんしね。
僕がアナログフィルム時代のLeicaを一度も使わなかった理由は
そこにあります。
撮影が終わって、現像が上がってこないと、一切信用出来る物が
無いという事です。確認する術が無いからです。
なので、デジタルフィルムのM9が良いのです。
と、またこの辺で次回につづく。